ヘムの勉強になるシリーズ📚「暴落 😱深堀り編」
今日の下落はどう感じましたか❓日経平均は直近高値から10%の下落です。経験則的に十中八九は押し目局面だと思ってますが、この後イランとイスラエル報復の応酬となり収拾不能になんて事になるかもしれません。
どうなるか等は誰にも予想出来ないのです。
だからと言ってこの程度「不安定さ」の度に
(こんな事は今までに何度もありました)
安全を見てポジションを縮小したりヘッジをかけていれば何度 底で売った愚か者になる事か分かりません。
以下の「暴落が来たら貴方(普通の個人投資家)はどうなるのか❓」の考察は以前ポストした内容をアップデートしたものですが、今なら目の前に「恐怖」があるのでより具体的に考えられると思います。
日経が4万円越えで一度は過去最高に膨らんだ含み益が無くなるかもしれない。このままではマイナスに突入するかもしれない。そうなって初めて狼狽売りする投資家の気持ちが分かる事でしょう。人は極限状態では、例え損失を確定させてでも、愚か者であっても、目の前の恐怖から逃げ出して楽になりたいと思うものなのです。暴落の買い向かいとは、そうたやすいものではないのです。
それでは「暴落が来たら貴方(普通の個人投資家)はどうなるのか❓」の考察です。
✅最悪のパターン 限界まで耐えての陥落売り🥶
中級者以上に多いパターン。上級者でもこうなる事がある。押し目買いの効力は十分に理解していて、暴落初期で果敢に買い進む。中盤で資金を使い切る。終盤で莫大に膨らんだ含み損に耐えきれず全売り。暴落初期・中期の買い向かいは傷口を広げただけとなる。正解に近い対応をしていたのだが結果は天と地の差。
対策1)Cash Positionは大事
ヘムの投資仲間でかつて元証券会社勤務のウッディーさんのお話。リーマン時多くの顧客の中で買い向かえたのは潤沢なCash Positionをキープしていた僅か2人だけだった。感覚的にはチャイナショック級で5割の個人投資家が退場し、リーマン級で9割が退場したと。
対策2)凧の糸は出し切るな
資金投入のシミュレーション不足。感覚ではダメ。暴落時にPERは役に立たない。ヘムの場合は歴史上最安値でリーマン時とコロナ時の2度しかタッチした事がない日経PBR0.8で底値と想定して分割資金投入プランをたてる。
対策3)メンタル面の強化
平時は以下のような発言をしている投資家もほとんどはメンタルがやられる
・暴落はバーゲンセールなのだから買い向かう
・長期だから目先の株価は関係ない
・受け取り配当重視だから大丈夫
暴落時は日常生活ではありえない金額が毎日溶けていく。仮に投資資産3,000万円の人なら、僅か1ヵ月で1,000万円の損失なんて事になる。リーマン級なら数か月で1,830万円の損失。頭はくらっとし、足元がおぼつかなくなり、メンタルがやられたような状態になる事も。
「日常生活にも支障がでる。投資より健康と普通の毎日だ。このままでは精神面でやられてしまう」と感じ出し「全ての株を精算して損失を確定させたい。相場から逃げ出したい」という欲求は極大化する。
理屈では暴落時に買い向かうべきだと分かっていたのに、暴力的な下げにメンタルが耐えきれず陥落する。そうまさに「陥落」する。実際にリーマンではこのパターンで退場した人を多く見てきた。このようにして退場した投資家の金銭的&精神的な傷は大きく、トラウマとなる。こうして投資家は市場から退場していく。
✅被害が大きいパターン② 強制退場🥶
普段からレバをかけすぎ。階段を上がるような上昇相場で散々利を乗せたがビルを飛び降りるようなナイアガラで全てを失う。両建てなども必要だろうがタイミングが難しい。そんな事はほとんどの人は出来ない。あの清原さんでさえ両建てでは何度も大怪我をしている。
暴落かもと思ったうちの10回に9回は切り返す。その度にヘッジをかけていれば、機会損失の方が大きい。よく1割下がったら大けがする前に売れば良いという人がいるが詭弁。そんな事をしていたら10回に9回は「底で売った愚か者」という事になる。投資の世界で、2回も3回も失敗して同じ手法を取れる人間など居るわけがない。
リーマンとコロナ時は、信用組の退場割合が最も大きかったのは言うまでもない。
✅まだましなパターン 前半で逃げる
リスク許容度が小さく、暴落の初期で手仕舞いやポジションを落としていくパターン。初心者に多いパターン。ただし暴落かもと思ったうちの9割は切り返すので、機会損失は大きい。結局は何もしない気絶投資法の方が長期では成績が良いが、機会損失をしまくっても暴落をもろに受けない事で精神的な安定は得られる。
例えば「直近高値から10%の下落で売り&直近高値に戻ったら買い戻し」というルールを作っておく。大けがはしないが、小さな傷を何度も、何度も追う事になる。10%下がって売って、10%上がって買うのだから当たり前。ヘムにはそんな手法は無理だが絶対安全運転と考えるならこの手法はありかも。
横で10%下落で買い向かった人の武勇伝を何度も見ないといけない。上記では10%は小さな傷と言ったが、それは50%下落と比較した場合。何度も10%の損失を出す取引を本当に出来るのか。やはりヘムには無理。
✅実は優秀な方のパターン 気絶投資法
気絶投資法。何もしない。投資信託の積み立てだけは継続とか。暴落はもろに喰らう。特に技術も相場観も必要ない。ひたすら積み立てを継続してHOLDするのみ。個別投資家が普段下に見ていた「インデックス積み立て投資家」に結局負けるのはここが大きいと思う。
リーマンを乗り切った人はこのパターンは一番多かった気がする。証券口座も何も見なかったと。
ただ、こんな事が出来るのは投資割合が極端に低い人が多い。金融資産3,000万円で投資に回しているのは500万円だけ。要は極端にキャッシュポジションが大きい人。暴落は乗り切れるであろうが、これでは投資で人生を変える事は出来ない。「なくなっても良いお金で投資をしたら良い」という人がいるが、そんな僅かなお金では、投資から受ける恩恵が小さすぎる。本末転倒。ある程度のリスクを取らずにリターンなど得られない。結局は暴落は正面から喰らうしかない。それが嫌なら小遣い稼ぎ程度の投資をすればよい。銀行預金の金利は0高くても0.3%。投資の益回りはPERの逆数で見て過去平均で約7%。暴落が嫌ならこの7%の益回りを諦めればよい。ヘムにはとても愚かに見えるが暴落時に狼狽売りするよりはましなのかもしれない。
✅最高のパターン 奇跡的な実力者
信用売りと信用買いを駆使して下落相場でも儲ける。まさに最高のパターン。ヘムにはとても想像できないが、そのような方もおられるのでしょう。知力・経験・胆力を求められるのだと思う。浅いコメントで恐縮💦よく分からないのでコメントのしようがない😅
本当にそんな人がいるのかも分からない。
✅凄腕投資家バージョン
平素からフルポジ。そもそも銘柄選定力と胆力が凄い。暴落理由を冷静に分析しポートフォリオを組み替える。暴落局面のそれぞれの場面でより下げるである銘柄を売り、この局面でも下落幅が抑えられそうな銘柄や反発が期待できる銘柄を買う。これを繰り返す。もちろん大きな傷を負うが、その傷口を最小限に抑えようと努力する。
「暴落下でこんな事が出来るのか?」と思う事を平然とやり遂げる。ヘムはこれが個人投資の究極系だと思っている。実際に相場にはこのような人が多くいる。要するにフルポジだけど、傷口を最小限に落として暴落を乗り切る人。普段からフルポジなのだから機会損失もない。これが数理的には教科書。
ただ勘違いしてはいけないのは、誰にでも出来る事ではない。もっと言うとほとんどの人は無理。これが無理だから個人投資家の8割は負けると言われている。胆力+普段からの努力、そして恐らくそれなりの経験必要だろう。恥を晒すようだがヘムには無理。リーマンやコロナ禍でそこまで冷静にはなれない。限界まで耐えての陥落売りのリスクが大きすぎる。
キャッシュポジションは自分で
「機会損失」と「暴落時のどこまで耐えられるか」
のバランスを真剣に考えて決めるしかない。
✅計画的に買い進む方法 ヘムの手法
過去の暴落を分析し底値見通しを立て、計画的に買い進む手法。ヘムの場合は直近高値から10~15%下落辺りで資金投入を10分割で開始。底値はリーマン・コロナ級の日経平均PBR0.8に設定。メリットは下落時に計算通りと考える事ができ狼狽売りを防ぎ、ほとんどの暴落で下値を拾う事が出来る。
以下は日経平均PBRの20年チャート。暴落のよりどころは事業価値ではなく資産価値。長い歴史の中での過去日経平均PBRの最低値が0.8。もちろん、次回の暴落は史上最大級でPBR0.7にタッチするかもしれない。それでも、リーマンもオイルショックも超円高もコロナも全てを含めての過去最低値が日経平均PBRが0.8。それもセリングクライマックスでの一瞬のタッチ。無手で臨むよりはこの辺りを下限とするのが最も現実的なシミュレーション。
以下に1例を示す。事前にこのようなプランを立て計画的に買い下がると「よしシミュレーション通りだ」と心を落ち着ける事が出来る。底が見えなく狼狽えるのと、日経が幾らになれば自身の含み益(損失)はどんな状態になるのかを事前に把握しておいて買い進むのでは大きな差が出る。日経PBRの底値やβや分割割合の設定を変えて、自分で腹落ちできるシミュレーションを複数作っておく。
ヘムの手法の最大のデメリットは暴落時待機資金の機会損失。繰り返しになるが「機会損失」と「暴落時のどこまで耐えられるか」この2つのバランスを真剣に考えて決めるしかない。極端に機会損失が膨らむのを避けるため、直近高値から10%の下落で資金投入というやや早仕掛けにしている。
もう一つのデメリット暴落時の買い向かいはCPを確保していてもメンタルがきつい事。暴落初期から繰り返す買い付けが傷口をどんどん広げていく。これに耐えないといけない。毒を喰らわば皿までと覚悟を決めるしかない。
⏺️ ITバブル崩壊(2001) ▲52.7%
✅ 9.11同時テロ(2001)
⏺️ リーマンショック(2008) ▲61.62%
✅ ギリシャショック(2009)
✅ 東日本大震災(2011)▲15.59%
✅ チャイナショック(2015) ▲29.10%
✅ ブレグジット(2016)
✅ VIXショック(2018)
✅ クリスマスショック(2018) ▲21.48%
⏺️ コロナショック(2020) ▲31.27%
暴落は定期的に来る。思い出せば多くの暴落が今までにあった。これからもある。
ヘムの考えは「投資家は80点を取れればそれで良い。重要な事は市場に居続ける事で、参加者の中で1位になる事ではない」。株式投資というゲームが素晴らしのは長期では期待値が1以上のゲームであるところで、プレイし続けられればお金💰が増える。
ただこのゲームが恐ろしいのは99勝1敗でも1敗が大きければ退場になる事。その大きな1敗は大体は「信用取引」か「超集中投資」か「大暴落時の対応ミス」で引き起こされる。
現物で「割安&業績安定&配当余力あり&増配傾向」の銘柄に広く分散投資を行い、普段からCPを確保し暴落時に計画的に投入する。ヘムは、長く安定した恩恵を市場から受けるには、これが程よい手法だと思っている。
ヘムにとっては
「ベストではないがベター✍️」
「数理的ではないが合理的📚」
もう少し突っ込んで言うと
これが「勝つべくして勝つ投資‼️」
「負けようのない投資‼️」という事。
正解は人それぞれなので自分なりの答えを出してほしい。上記はあくまでヘムの考えで正解は他にも沢山あると思う。
長文を見て頂きありがとうございました。このポストは今のタイミングだなと思い、急遽編集しました。
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最後に暴落時に関するデータを2つ貼っておきます。
✅1998年以降の暴落の歴史
⬇️⬇️⬇️⬇️
✅地獄のリーマンショック
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