この記事はどういう目的で作った記事なの?
最近株主優待を廃止する会社が増えているでしょ。ヘムの「優待株ポートフォリオ」にとっては死活問題でしょ。今後の、投資方針を考えるうえで参考にしたくて、これから毎月の株主優待の新設・拡充・改悪・廃止の情報をまとめて公表しようって考えたんだ。
株主優待 新設・拡充・改悪・廃止のまとめ(2022年8月)
2022年8月の株主優待 新設・拡充・改悪・廃止のまとめ(2022年8月)の一覧表だよ。1個づつ調べてるから、漏れがあるかもしてないけど許してね。
2022年8月は優待新設が3,優待廃止が4とそんなに大きな差はなかったね。また、優待拡充が10で優待改悪が4とむしろ優待は活発になっているとの結果だったよ。
少し安心できる結果だったね。
今月の優待変更でヘムが気になったのは、優待を新設した3社の優待内容が、「優待ポイント」と「デジタルギフト券」と「電子マネー」だったことだよ。時代の流れを感じる内容だね。
優待廃止、改悪の中でインパクトが大きいなと思ったのはギグワークス(2375)の改悪だよ。年間2,000円相当の「こども商品券」又は「ビットコイン」が貰えていたのが実質廃止になったんだ。優待利回りが4.76%と非常に大きかったので保有していたらショックは大きいね。
ギグワークス(2375)の優待改悪(実質廃止)後の株価の動き
- 優待廃止発表前株価 2022/8/31 422円
- 優待廃止翌日株価 2022/9/1 390円 7.58%下落
- ブログ記事作成時株価 2022/9/5 372円 11.84%下落
この下落幅についてヘムはどう思っているの?
相当大きな下落だね。元々優待利回りが4.76%と大きかった事に加えて、改悪発表時に配当を増額する等の発表がなかった事で更に下落に拍車をかけて形だね。ギグワークスについて簡単に分析してみたけど、ヘムの基準である「ヘムに長期に渡って配当と優待を届け続けてくれる会社であること」を満たすとは言えないので、今のところ購入の予定はないよ。
そういえば、先月に優待を廃止した日本BS放送の株価はどうなったの?
日本BS放送(9414)の優待改悪(実質廃止)後の株価の動き
- 優待廃止発表前株価 2022/7/26 1,067円
- 優待廃止翌日株価 2022/7/26 1,015円 4.87%下落
- ブログ記事作成時株価 2022/9/5 929円 12.93%下落
ますます下落しているね。優待廃止の発表があれば速やかに売って逃げたほうが良いのかな?これから色々な優待廃止銘柄の株価の動きを見て判断していくね。
最近ある記事で「株主優待・相次ぐ廃止・3年で50社減との記事を見かけたよ。やっぱり、長期では減少しているんだね。約1490社が株主優待を実施しているので、割合にすると3.4%程度優待を実施している会社が減ったことになるね。今後の動きを注視していくね。
優待を廃止する会社が増えている理由
優待を廃止する会社が増えている理由は主に以下の2点かな
- 東証の市場改革により上場維持のための株主数の条件が大幅に緩和されたから
- 利益還元の公平性を重視する会社が増えているから
東証の市場改革により上場維持のための株主数の条件が大幅に緩和
2022年4月の東京証券取引所の市場再編で、株主数の規定が現在よりも緩和されました。具体的には、東証1部に相当するプライム市場では、上場維持に必要な株主数は800人以上となり、以前の東証1部の2,200人以上から緩和されました。
今まで上場を維持するためには株主を2200人以上確保する必要があったんだ。その条件を満たすために、少しでも多くの個人投資家を集めようと株主優待を導入した企業も少なくないんだ。それが東証の市場再編で800人以上と大幅に緩和されたので、そのくらいの人数なら十分条件を満たせるぞって事で優待をやめてしまおうって考える会社が出てきてるんだね。
でも、株主はたくさんいた方が良いんじゃない?わざわざ廃止する必要があるかなぁ?
利益還元の公平性を重視する会社が増えているから
株主優待制度は個人投資家には喜ばれていたけど、機関投資家や海外投資家からはとっても不評だったんだ。それに、株主優待制度がこんなに盛んなのは世界中でも日本だけなんだ。
会社が金券や、食品や、自社製品を送ってくれるのにどうして不評なの?
会社が優待を出すには「優待自体のコスト」「発送費」「事務費」と小さくないコストがかかるでしょ。優待は100株だけ持っている個人投資家に有利になっていることが多いから、利益還元の公平性の観点からは問題があるといえるんだ。
もう少し具体的に説明してほしいな
それでは大石産業という会社の場合で説明するね。大石産業の優待内容は100株以上保有でクオカード1000円、1000株以上保有でクオカード3000円なんだ。
1000株以上は一律3000円って事は、1万株もっていても10万株持っていても3000円分のクオカードしかもらえないって事か。たったの100株しかもっていない個人投資家でも1000円のクオカードをもらえるのにね。だから、大口投資家の機関投資家や海外投資家から不評なのね。
その通り!大口投資家からすると、小口投資家だけにばかにならないコストをかけて優待を送っている事は、マイナスにしかならないんだ。優待を廃止すると優待のコストが無くなるのでその分利益が増えるでしょ。その利益は全株主に平等に還元される増配に回してくれって事なんだ。
今後優待を廃止する企業はますます増える
とても残念なことだけど、ヘムは今後優待を廃止する会社はどんどん増えていくって思っているんだ。今はまだ東証再編が行われたところで様子をみている企業がたくさんあるけど、JTやオリックスなど多くの会社が優待を廃止するのを見て、それならわが社も・・・ってなる会社が増えていくのが自然かなって・・・・そもそもコストをかけて優待を送るより、配当に一本化したほうが企業も楽だしね。
じゃあ、ヘムはどんな対策をとるの?
優待廃止に対する対策
優待廃止への対策は以下の3つを考えているよ
- 全投資資産の優待株の割合を減らす
- 優待を廃止しても持ち続けることが出来る会社の株を買う
- 優待廃止リスクの少ない会社の株を買う
全投資資産に占める優待株の割合を減らす
残念だけど今回の流れで、優待株投資の魅力は減ってしまったと言わざるを得ないね。優待廃止+株価下落のダブルパンチをもらうリスクを常に頭に置いておかないといけないからね。
じゃあ、他の投資手法のウェイトを増やしていくってこと?
その通り!! ヘムは主に以下の投資手法を採用しているでしょ。今回の優待廃止の流れを受けてDOE採用株や、不人気株、連続増配株の割合を増やしていこうと思っているよ。
- ヘムの「優待株ポートフォリオ」 ↓↓ ダウン
- ヘムの「不人気株ポートフォリオ」(嫌われ者ファンド)↑↑ アップ
- ヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」 ↑↑ アップ
- ヘムの「連続増配宣言株ポートフォリオ」 ↑↑ アップ
優待を廃止しても持ち続けることが出来る会社の株を買う
ただ、優待株の中には「現在の業績が良く」「過去の業績も安定しており」「株主還元にも積極的で」「好財務」な会社もたくさんあるんだ。そういった素晴らしい会社で優待制度のある会社は引き続き保有していくつもりだよ。
業績も財務も良い会社は優待を廃止しても、セットで増配や自社株買いを発表するという会社も少なくないんだ。
例えば5月に優待廃止を発表したオリックスの場合は、優待廃止の理由は
公平な利益還元のあり方という観点から慎重に検討を重ねた結果、株主優待制度については廃止し、今後は配当などによる利益還元に集約することとした
株主優待制度の廃止に関するお知らせ オリックス株式会社 2022/5/11
当発表とあわせて、年間配当額78円→85円60銭の増配を発表しているよ。
優待を廃止しても増配してくれれば株価の下落は緩和されるよね。それに優待を廃止するって事は、優待コスト分は会社の利益が増えるって事だしね。
優待を廃止しても、もち続けられるくらい良い会社の株を買うって事ね
そうだね。もし優良銘柄が優待を廃止したらヘムの「優待株ポートフォリオ」からは外れるけど、「不人気株ポートフォリオ」に組み入れる事になるかな。株価が落ち切った時に買いたいから、優待廃止発表後にすぐに「不人気株ポートフォリオ」で買うかは分からないけどね。
優待廃止リスクの少ない会社の株を買う
最後に、優待廃止のリスクの少ない会社の株を買うについてだけど、ヘムは以下のようなイメージを持っているよ
- 自社製品優待は優待廃止のリスクが低い
- クオカード、金券、カタログギフトは優待廃止のリスクが高い
- 大口投資家の株主構成が高い会社は優待廃止のリスクが高い
- 2200以上を維持するために優待を設定していたと思える会社、つまり株主数が2200~10,000位の会社は優待廃止リスクが高い
- 業績の悪い会社は優待廃止リスクが高い
ヘムは、一応上記は意識しているけど、むしろ対策1の「全投資資産の優待株の割合を減らす」と対策2の「優待を廃止しても持ち続けることが出来る会社の株を買う」を重視しているんだ。もちろん、多くの会社が優待を継続してくれたらそれが1番嬉しいよ。
株主優待実施銘柄の推移
2022年7月にBoomberg で、「2021年10月~2022年6月末までで、優待の新設を発表した企業は56社、優待廃止を発表した企業は51社で、優待実施企業は5社増えた」との記事を見たよ。現時点では雪崩をうつように優待廃止が増えるという状況ではないね。もちろん、ヘムも出来るだけ優待実施企業が今後も優待を継続してくれればいいなと思っているよ。
ヘムの 「優待株ポートフォリオ 」構成銘柄
今のヘムの「優待株ポートフォリオ」の構成銘柄も載せておくね。今のヘムの「優待株ポートフォリオ」の成績、各指標、優待内容などはこちらから。
ヘムが運用している様々指数について
現在ヘムが運用しているポートフォリオには
- ヘムの「優待株ポートフォリオ」 全51銘柄 割安優待株で構成!
- ヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」 全50銘柄 配当政策にDOEを採用の割安株で構成!
- ヘムの「不人気株ポートフォリオ」 全51銘柄 究極の逆張り投資!(通称嫌われ者ファンド)
- ヘムの「連続増配宣言株ポートフォリオ」 全16銘柄 連続増配を公表している割安株で構成!
- ヘムの「インデックス投信積み立てファンド」 e-Maxis中心にIndexfundを毎月積立て
- ヘムの「7資産分散海外ETFファンド」 バンガード中心に海外ETFを分散投資
- ヘムの「全投資 ポートフォリオ」 ヘムのすべての投資資産の全体の運用成績
があります。そのポートフォリオに実際に投資して、売買手数料や配当や税金をすべて含めた成績を長期に渡って公表していきます。2022年の秋には「連続増配宣言株ポートフォリオ」を運用開始予定です。
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- ヘムの「インデックス投信積み立てファンド」 e-Maxis中心にIndexfundを毎月積立て
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