仮説)小型バリュー株への分散投資が正解
今までこのブログで紹介したことがある「wanyan」さん「シーゲル」さん「kamonegi」さんはいずれも、バリュー投資家なんだ。この10年間は明らかにバリュー投資の投資環境は良くなかったんだ。そんな中でもこの3人は抜群の投資成績を出しているんだけど、キーワードの一つが「小型X割安」だと思ったんだ。そこで、今回は「小型バリュー株」への投資が有効かをデータを交えて検証することにしたよ。
結論)「小型株」と「割安株(バリュー株)」の相性は抜群で、「小型バリュー株」への投資は市場を上回るリターンを十分に期待できる。
各指数の比較
日本株で過去13年間の以下分野での投資成績を比較すると、「小型株 x 割安株」の成績が最も優れていたんだ。
- TOPIX(基準値)
- TOPIX バリュー(割安)
- TOPIX グロース(成長)
- TOPIX 500 (大型株)
- TOPIX small (小型株)
- TOPIX small バリュー(小型 X 割安)
- TOPIX small グロース(小型 X 成長)
- TOPIX 500 バリュー(大型 x 割安)
- TOPIX 500 グロース(大型 X 成長)
この比較があると分かりやすいね。
具体的なパフォーマンスを教えてくれる?
以下は2010年1月を10,000とした時の2022年10月の各指数だよ。
- TOPIX(基準値) 20,740
- TOPIX バリュー(割安) 18,467
- TOPIX グロース(成長) 22,970
- TOPIX 500 (大型株) 20,360
- TOPIX small (小型株) 25,261
- TOPIX small バリュー(小型 X 割安) 25,684
- TOPIX small グロース(小型 X 成長) 24,645
- TOPIX 500 バリュー(大型 x 割安) 17,834
- TOPIX 500 グロース(大型 X 成長) 22,832
TOPIX small バリューの成績が9分野の中で最も優れているね。次項以降で詳細を分析するけど、小型株と割安株の組み合わせは凄く相性がいいんだね。この13年間は割安株(バリュー株)全体の成績はとても悪かったんだ。バリュー株にとって最悪の環境だったにも関わらず「小型株 x 割安株」の成績が1位だったんだね。「大型株 x 割安株」の成績は9分野の中で最も低かったんだよ。
分かりやすいように、パフォーマンスが優れている順番に並べてみるね。
小型株への投資は明らかに有効(過去13年間の日本株での検証)
「TOPIX」と「TOPIX Small」の比較 / 2010年~2022年10月の比較
まずは市場全体での小型株効果だよ。市場全体(TOPIX)では小型株効果は45.2%ある事が分かるね。
「TOPIXグロース」と「TOPIX small グロース」の比較 / 2010年~2022年10月の比較
次に成長株(グロース株)での小型株効果だよ。成長株(グロース株)では小型株効果は16.8%ある事が分かるね。市場全体では小型株効果は45.2%もあったのに、成長株での小型株効果は16.8%しかなかったよ。
「TOPIXバリュー」と「TOPIX small バリュー」の比較 / 2010年~2022年10月の比較
次に割安株(バリュー株)での小型株効果だよ。割安株(バリュー株)では小型株効果は72.1%ある事が分かるね。市場全体では小型株効果は45.2%だったのに、割安株での小型株効果は72.1%もあったんだよ。
小型株効果の整理
- 市場全体(TOPIX)での小型株効果 45.2%
- 成長株での小型株効果 16.8%
- 割安株での小型株効果 72.1%
割安株での小型株効果が極めて大きくなっている事が分かるね
2010年から13年間の長期に渡って検証したところ、小型株は明らかに存在する。特に割安株における小型株効果は顕著で「小型株 x 割安株」の投資戦略は有効だと思われる
バリュー株効果の検証(過去13年間の日本株での検証)
「TOPIX」と「TOPIX バリュー」の比較 / 2010年~2022年10月の比較
まずは市場全体でのバリュー株効果を検証するね。市場全体(TOPIX)でのこの13年間のバリュー株効果はマイナス22.7%だった事が分かるね。効果どころか、市場平均よりも劣る結果だったんだね。
「TOPIX500」と「TOPIX500バリュー」の比較 / 2010年~2022年10月の比較
次に大型株(TOPIX500)でのバリュー株効果を検証するよ。大型株ではバリュー株効果はマイナス25.3%だった事が分かるね。効果どころか、市場平均よりも劣る結果だったんだね。
「TOPIX small」と「TOPIX small バリュー」の比較 / 2010年~2022年10月の比較
次に小型株(割安株)でのバリュー株効果だよ。小型株(割安株)でのバリュー株効果は4.2%ある事が分かるね。市場全体ではバリュー株効果は-22.7%、大型株でのバリュー効果は-25.3%だったのに、小型株でのバリュー株効果は+4.2%あったんだよ。
バリュー株効果の整理
- 市場全体(TOPIX)でのバリュー株効果 -22.7%
- 大型株でのバリュー株効果 -25.3%
- 小型株でのバリュー株効果 + 4.2%
凄い差だよね。この13年間はバリュー株冬の時代で、市場全体のバリュー株効果は-22.7%、大型株でもバリュー株効果は-25.3%と大幅なマイナスだったんだよ。そんなバリュー株冬の時代に、小型株ではバリュー株効果が+4.2%と小幅ながらプラスだったんだ。如何に小型株とバリュー株の相性が良いかよくわかるね。
バリュー株冬の時代の再検証
この13年間はバリュー株冬の時代と言われているが、それは大型株が大きく足を引っ張っている事が分かるね。
実は、小型のバリュー株に限れば、市場平均はもちろん、成長株(グロース株)も上回り、分野別で最高の成績を上げている事が分かったよ。つまり、大型バリュー株の成績が悪すぎて、小型株バリュー株の好成績が打ち消されてたんだね。
以上から、ヘムがメインとする「小型バリュー株(小型割安株)」は十分に高リターンを狙える投資手法だという事が確認できたと思っているよ。
結論)過去13年のバックテストでは「小型株x割安株」の有効性は十二分に検証することが出来た。多くの個人株投資家がバリュー冬の時代ともいえるこの10年間で、市場平均を大きく上回る結果を出せたのは、「小型バリュー株」への投資がメインであったからと思われる。
ヘムは、「小型株 x 割安株」の組み合わせ有効性の他にも「企業の株主還元方針」も大きくかかわっていると思っているよ。だからヘムは「小型 x 割安株」で配当政策に「DOEや連続増配」を採用している会社が一番好きなんだ。
ヘムが運用している様々指数について
現在ヘムが運用しているポートフォリオには
- ヘムの「優待株ポートフォリオ」 全51銘柄 割安優待株で構成!
- ヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」 全50銘柄 配当政策にDOEを採用の割安株で構成!
- ヘムの「不人気株ポートフォリオ」 全51銘柄 究極の逆張り投資!(通称嫌われ者ファンド)
- ヘムの「連続増配宣言株ポートフォリオ」 全16銘柄 連続増配を公表している割安株で構成!
- ヘムの「インデックス投信積み立てファンド」 e-Maxis中心にIndexfundを毎月積立て
- ヘムの「7資産分散海外ETFファンド」 バンガード中心に海外ETFを分散投資
- ヘムの「全投資 ポートフォリオ」 ヘムのすべての投資資産の全体の運用成績
があります。そのポートフォリオに実際に投資して、売買手数料や配当や税金をすべて含めた成績を長期に渡って公表していきます。
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