今日はどんな記事なの?
うん。今日は「何故、長期での安定した配当を狙うならDOE株投資が優れているのか」を解説するよ。ヘムは、「割安株」「優待株」「連続増配株」「成長株」「高配当株」「不人気株」「インデックス投資」等様々な投資手法を実践してるんだけど、配当狙いの観点からは「DOE株投資」が最も優れた投資手法だと思っているんだ
DOE(株主資本配当率)とは
DOE(株主資本配当率)って何?
株主資本に対する配当の割合のことだよ。DOE採用株は配当政策で「配当はDOE3%を下限とする」等具体的な数値を明示している銘柄の事を言うんだ。
配当の下限が「株主資本(自己資本)X3%」って事だよね。何がいいの?
安定した業績の会社でDOEを採用している銘柄の場合は ①減配のリスクは少なく ②配当が成長していく可能性が高いんだ。配当政策にDOEを採用するっていうのはどういうことかを分かりやすく説明するために代表的な配当政策を紹介するね
- 抽象的な配当政策 (ヘムの評価×)
- 配当性向(当期純利益に対する配当率)30%以上 (ヘムの評価△)
- DOE (株主資本配当率)3% 以上(ヘムの評価◎)
- 東京証券取引所の決算短信記載要領におけるDOEは以下で定義されてます
- <1株当り配当金> ÷ <(期首1株当たり純資産+期末1株当たり純資産)÷2> × 100
◎抽象的な配当政策 ヘムの評価×
以下のような配当政策の事だよ。要するに何の約束もしていないって事だね。
当社は、株主の皆様に対し、将来にわたり安定的な配当を実施することを経営の重要課題として認識しており、今後の事業展開に必要な内部留保と、当社の財政状態等を総合的に勘案しながら、年1回の期末配当を実施することを基本方針としております。
難しく書いてるけど「会社が配当の金額を決めるよ」って事かな?
その通り。つまり株主に対しては何も約束していないって事だね。
◎配当性向30%以上 ヘムの評価△
配当性向30%以上とは「当期純利益のうち30%以上は配当を出します」っていう意味だよ
抽象的な配当政策よりは安心できるよね。毎年の利益の内30%は配当であげますよって事だもんね。嬉しい気がするけど何が問題なの?
毎年の利益で配当が決まるでしょ。業績によって配当の額が上げ下げして安定しないんだ。具体的なシュミレーションで説明するね。仮に以下のような利益の推移の会社があるとするよ。配当がどうなるか見てみるね。
配当額が業績に連動するので不安定だよね。
◎DOE 3% 以上 ヘムの評価◎
DOE(株主資本配当率)3%以上とは「純資産のうち3%以上は配当を出します」っていう意味だよ。同じ利益の推移でも配当政策が配当性向ではなくDOE(3%)になるとどうなるか、具体的に見てみるね。さっきと同じ利益の推移だよ。
配当額が自己資本に連動するので安定してるよね。
DOE採用株は①配当の安定感も抜群だし、②配当の総額も大きくなるね(配当性向30%以上の場合330円に対してDOE3%の場合450.5円)
ただし、2033年時点での一株当たり純資産はDOE採用の場合の方が小さくなるよ(配当性向30%以上の場合1,609円に対してDOE3%の場合1,526円)。配当の額が大きいので内部留保が小さくなるのは当然だね。
DOE採用銘柄の最大のメリット
◎ 配当が抜群に安定している
ヘムの「 DOE採用株ポートフォリオ」 の狙い
ヘムは、配当政策にDOEを採用している銘柄ばかりでポートフォリオを組んでいるんだ。2022/7/31時点で、投資元本は約1,080万円、銘柄数は41銘柄でなので分散も規模もしっかりとしたポートフォリオになっているよ。毎月の投資成績を公表することでDOE株投資の有効性を長期に渡って検証しているんだ。直近の投資成績と構成銘柄はこちらを見てね。
ヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」の狙いは何なの?
安定して長期に渡り成長する配当をもらう事だよ。結果として配当込みTOPIXをアウトパフォームすることが狙いだよ。
DOE株投資のポイント (安定した業績 X DOE = 増配)
念のためおさらいしておくと、DOE3%っていうのは毎年純資産の3%は配当を出しますよって事だよ。最大のポイントは純資産が増えれば配当も増えていくって事なんだ。
毎年利益が安定して出る会社なら、一株当たり純資産(BPS)が成長するから、自動的に配当も成長していくって事になるんだよね。とっても、楽しみだわ。
そこがポイントだよ。「DOE採用 X 安定した業績」っていうのは連続増配株になる可能性がとっても高いって事なんだ。配当狙いの長期投資を行う上でとっても心強い配当政策って事だよ。
分かりやすいように、具体的なケースで説明してくれる?
それでは、ヘムのDOE採用銘柄ポートフォリオの構成銘柄でもある、大石産業(3943)の例で説明するね。同社は2017年にDOE1.5%以上を目安として配当政策を導入したよ。下のグラフは、同社の売上と利益の業績の推移だよ。多少の凹凸はあるけど安定して黒字を確保しているよね。
安定して黒字を確保していれば純資産は増えていくよね(*)。以下は、同社の一株当たり純資産の推移だよ。長期で見れば確実に右肩上がりに増えているよね。そこで、思い出してほしいんだけど、DOE1.5%っっていうのは、自己資本の1.5%は配当を出しますよって事だよね。下のグラフの様に毎年自己資本(≒純資産)は増えている場合は、配当も増えていくって事だよね。
(*)配当性向が100%以下の場合です。配当を出した後でも残ってる利益が純資産に蓄積されるって事だよ。利益よりたくさん配当を出してしまうと純資産が減少してしまいます。
大石産業の場合は配当金の推移はどどうなってるの
以下は、大石産業の配当金の推移だよ。青線の棒グラフが一株当たり自己資本(≒純資産)の推移、赤色の折れ線が「自己資本X1.5%」、黄色の折れ線が実際の配当だよ。毎年黒字だから一株当たりの自己資本(≒純資産)(青色の棒グラフ)が成長しているでしょ。それに合わせて「BPS(一株当たり自己資本)X1.5%」の赤色の折れ線グラフも成長するよね。実際の配当もその基準以上に設定しているから増配が続いているって事なんだ。
大石産業の今後の配当はどうなっていくと思う?将来の業績を予想することは難しいけど、過去の業績推移をみると概ね右肩上がりで成長しているから、これからの成長を0としてみたら比較的安全を見た業績予想と言えるよね。以下は、今後10年間大石産業の利益が2022年3月期と同じと仮定しした場合のシュミレーションだよ。
毎年、純資産が成長していて、配当も増えていってるね。なんだかとっても嬉しいね
シュミレーションでは10年後の配当は現在の年間64円が89.5円になるね。凄い増配率でしょ。DOEを採用していて、業績が安定していて、割安な株は上記の様に配当が年々成長していく可能性が高いんだ。
DOE株投資のポイント(分散投資)
大石産業のシュミレーションは決して無理のない範囲の予想だと思うんだ。それでも、大石産業の将来の業績はどうなるか分からないよね。そこで、大石産業の様に業績が安定していて毎年黒字を続けている会社で、DOEを採用している会社50銘柄程度に広く分散投資するんだ。分散効果で50銘柄の平均は上記の大石産業のシュミレーションに近くなるはずなんだ。DOEは比較的新しい概念なんだけど、ヘムのこの投資手法が有効に機能するかを長期に渡って検証していくつもりだよ。ヘム自身どういう結果になるかをとっても楽しみにしてるんだ。それではここで、DOE株投資の重要ポイントを整理するね
① 配当政策にDOEの数値目標が記載されている事(必須)
② 業績は安定していて長期に渡りBPS(一株当たり純資産)が成長している事
③ 配当性向が高すぎないこと(40%程度以下を目安)
④ 割安である事
主に上記4点を採用基準としたよ。①のDOEの数値目標が設定されている事は必須で、②③④では特に②のBPSが成長している事を重視して銘柄を選定したんだ。
⑤ 上記①②③④の条件で選定した銘柄に広く分散して投資する事
上記の条件で組んだポートフォリオが「ヘムのDOE採用株ポートフォリオ」だよ
2022/12/31時点のヘムのDOE採用株ポートフォリオの投資元本に対する配当利回りは3.83%なんだ。ヘムの狙いは、投資元本に対する配当利回りが10年後に5%に15年後には6%と、どんどん成長していく事だよ
DOE株投資のポイント(株価上昇狙い)
ヘムは配当狙いの投資では「DOE採用株(安定した業績)」はベストな選択だと思っているんだ。DOEを採用する企業は年々増えているし、そのうち多くの投資家がDOE採用株が配当狙いには最適だって気づくと思ってるんだ。上手くいけば、DOE採用株で構成される投資信託とかETFが出来るんじゃないかなって期待しているよ。もちろん、そうなると株価の上昇も期待期出来るよね。
良いことずくめだね
あと、DOE採用株では毎年増配していく会社が多いでしょ。配当利回りがあがると高配当株投資家の目に留まって買われる事も期待できるよ。また増配を毎年続けていると連続増配株ランキングに入ったりして、連続増配を好む投資家に買われる可能性もあるよね。毎年配当が成長していって、その結果高配当になり、株価も上がっていく、こんなストーリを思い描いているんだ
DOE株投資のポイント(企業の自信の表れ)
ヘムは、企業が配当政策にDOEを採用するのは、企業の業績に対する自信の表れと考えているんだ。こういうのを、「配当シグナル効果」って呼んだりするよ。配当政策にDOEを採用するというのは、今後は業績が一時的に落ち込んでも安定した配当を行いますよという意思表示になるんだ。これは、一時的には業績が落ち込んでも長期では黒字を確保していけるという自信がないと、なかなか採用が難しい配当政策だと思っているよ。
DOEを採用している株で構成されたポートフォリオは、ヘムが言う「今後の業績に自信を持った企業」ばかりを買うって事になるんだね
その通りだよ。その自信(企業の自信)が実際の業績に結び付くかは、これからのヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」の成績を見ていけば見えてくると思っているよ。
業績安定のDOE株が連続増配につながりやすい仕組み
なぜ業績安定&DOE採用銘柄が連続増配に繋がるか?を理解してもらう為に図を作成しました。このサイクルが連続増配を生みます。1年後は基点のBPSが増えるというのが肝です(^^)/
基点が自己資本(≒BPS)で、自己資本の成長が増配に繋がりますよというのがポイント!
DOE株投資の不安点(配当政策の変更)
良いことずくめのように聞こえるけど、DOE株投資に不安点はないの?
配当政策にDOEを採用する企業が増えたのは比較的最近なんだ。そして、配当政策は企業が簡単に変えることが出来るという点が不安なんだ。例えば、「去年までは配当政策にDOEを採用していたけど、これからは新規事業に投資していくので配当政策を変更します」とか「近年の業績悪化に伴い内部留保が毀損しているので内部資本増強のため配当政策を変更します」とかね
実際にそんなケースがあったの?
きちんと調べたわけじゃないから、少しくらいはあるかもしれないけど、ヘムは今ままでにそういう話は聞いたことがないよ。でも、ここ10年はリーマンショックのような大きな不況が来ていないでしょ。そんな時にどうなるかは分からないよね。
今までにほとんどないなら、例え大きな不況が来ても多くの会社が配当政策をDOEから変更するなんてことは無いんじゃない?
ヘムもそう思っているよ。でも、配当政策変更のリスクがあるという事は頭に入れてポートフォリオを管理していくつもりだよ。
ヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」(2022/12/31時点)
ヘムが上記の基準で選定したヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」の構成銘柄を発表しておくね。1銘柄づつ丁寧に分析して選定した至極のポートフォリオだと思っているよ。直近のポートフォリオはこちらから見てね。
2022/12/31時点での詳細の運用成績です。
- 構成銘柄 全52銘柄
- 時価総額 14,044,375円(2022/12/31)
- 投資元本 13,673,014円 (2022年12月は100万円入金)
- 投資損益 371,361円
- 運用開始時期 2022年5月(約1080万円で運用開始)
- DOE採用株指数(2020/12/31) 10,361 (2022/5/1を10,000とする)
- 騰落率 配当込み +3.61%(運用期間8ヵ月)
- ベンチマークの配当込みTOPIXは同期間で+0.89%
- 「DOE採用株指数」が配当込みTOPIXを2.72% 上回っている
- 2022年 受取配当額 合計136,361円(税後)
・年間受取配当利回り見込み(購入価格に対する配当率)
・年間受取配当見込み額 (税前)
ヘム
ポートフォリオ全体の配当利回り(買値に対する)が年々成長していく事を狙っているよ。
ヘムが運用している様々指数について
現在ヘムが運用しているポートフォリオには
- ヘムの「優待株ポートフォリオ」 全51銘柄 割安優待株で構成!
- ヘムの「DOE採用株ポートフォリオ」 全50銘柄 配当政策にDOEを採用の割安株で構成!
- ヘムの「不人気株ポートフォリオ」 全51銘柄 究極の逆張り投資!(通称嫌われ者ファンド)
- ヘムの「連続増配宣言株ポートフォリオ」 全16銘柄 連続増配を公表している割安株で構成!
- ヘムの「インデックス投信積み立てファンド」 e-Maxis中心にIndexfundを毎月積立て
- ヘムの「7資産分散海外ETFファンド」 バンガード中心に海外ETFを分散投資
- ヘムの「全投資 ポートフォリオ」 ヘムのすべての投資資産の全体の運用成績績
があります。そのポートフォリオに実際に投資して、売買手数料や配当や税金をすべて含めた成績を長期に渡って公表していきます。
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- ヘムの「インデックス投信積み立てファンド」 e-Maxis中心にIndexfundを毎月積立て
- ヘムの「7資産分散海外ETFファンド」 バンガード中心に海外ETFを分散投資
- ヘムの「全投資 ポートフォリオ」 ヘムのすべての投資資産の全体の運用成績
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